フリードにルーフクーラーとサブバッテリーシステム、そして全面防音断熱施工で車中泊仕様車に生まれ変わってもらいましょうか!第一話:本当にルーフクーラー?

投稿しようかどうか、ずっと悩んでいる記事がいくつかあります。

家具を製作したデリカ、キャラバン、デュカト、Eクラス、そしてこのフリード。

でも意を決して(少しず~つ)投稿していこうと思います。

今回は今尾電機が初めて乗用車にルーフクーラーを取り付けた話。

ルーフクーラーですが、以下条件を満たした場合にしか施工しないようにしています。

  • BOX、横長そのどちらも室内機の取付が理論的に不可能
  • 室外機の取付けスペースが絶対に、まったくない
  • 室内スペースが狭くなることは、絶対に禁止
  • 面白そうだからルーフクーラーをつけてみたい!

今尾電機にしては、条件とか、ずいぶん引き腰じゃないか。
ルーフクーラー面白そうじゃん!

そんな声が聞こえてきそうですが、この厳しさ、ちゃんと理由があります。

ブログ内でも何度か出てくると思うのですが、ルーフクーラーには癖の強いデメリットがあります。

  • ルーフを切り取る必要がある
  • 切り取り範囲が大きいため、フレームの切除が考えられる
  • 切除した場合の車両強度担保は実質不可能
  • 車両売却に影響がある
  • 車両の構造変更、高さ変更が必要(普通に可能なことが多いが)
  • 取外し、外した部分の穴を埋めることはほぼ不可能。

とにかく後戻りができません。

いかなる場合もリスクを念頭に置いた提案こそが有用、というのが今尾電機の基本方針。

完成してからが本番なので、以上のデメリット全てをお客様が理解して、そのうえで作業に取り掛かる必要があります。

大丈夫でしょうか?

いやいやそれでも、ルーフクーラー「しか」ないですか?

さて、ルーフクーラー。

こちらが本体です。

ルーフクーラーのすばらしさは室内機と室外機が一体であること。

それがゆえに重量もあり、筐体も大きくなるため、取付難易度が高いのですが。メリットデメリット表裏一体。

そんなルーフクーラーを今回は、こちらの車両。

フリードに取付します。

フリードは車中泊にも用いることができるコンパクト乗用車として、充分に実用的ですね。

そんなフリードに今回は12Vクーラー、それを動かすサブバッテリーシステム、全面防音断熱を施工する。

そういうご依頼です。

さて、フリードには12Vクーラーの取付が可能なのでしょうか?

最初に書いた条件と照らし合わせてみます。

BOX、横長そのどちらも室内機の取付が理論的に不可能

ほとんどの場合不可能です。いつかのフランス車の場合は家具を製作することで、何とか取付することができました。
今回も家具製作すれば可能だったかもしれませんので、なんとか取付けることができると仮定しても・・・

室外機の取付けスペースが絶対に、まったくない

ない。まったくない。どうしようもない。

室内スペースが狭くなることは、絶対に禁止

絶対にほどではなくとも、家具を作成した場合狭まることは必至。少しでも室内空間を広くしたいのなら、通常の12Vクーラーはまったくもって検討外。

念のためですが家庭用クーラーなんて、もっと無理ですよ。

もしかしてルーフクーラーですかーッ!?

YES! YES! YES! “OH MY GOD”

グレードによってはカーテンエアバッグが付いている車両もあるため、本格的に無理な条件が揃います。

もう、ルーフクーラーしかない・・・(;^_^A

ここで再度デメリットをお客様に伝えます。

  • ルーフを切り取る必要がある
  • 切り取り範囲が大きいため、フレームの切除が考えられる
  • 切除した場合の車両強度担保は実質不可能
  • 車両売却に影響がある
  • 車両の構造変更、高さ変更が必要(普通に可能なことが多いが)
  • 取外し、外した部分の穴を埋めることはほぼ不可能。

わかりました、お願いします!!

よっしゃ、じゃあ施工すっか!

とはなりませんよ。上記デメリットを抱えたまま施工者に施工してもらわなくてはなりませんから。

ル、ルーフクーラー!?本気!?ええええええ!!???

みんなで検討しよう!一緒に頑張ろう!前例ないけど!

本当の意味で一から考えなくてはならない作業、誰だって腰が引けます。

でも一抹の可能性に賭けてみることにしました。

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